局地的豪雨にどう備える?避難のあり方を問う(議会代表質問)

9月29日、江戸川区議会第三回定例会で、きもと麻由が質問した内容と、区からの回答、そして私の考えをまとめました。大きく5つのテーマに質問が分かれていますので、それぞれ記事を分けてお送りします!

目次

きもと麻由の質問

近年、短時間に猛烈な雨が降る局地的豪雨が全国で相次いでいます。江戸川区では、浸水区域外へ早めに逃げる「広域避難」を呼びかけていますが、局地的豪雨や線状降水帯のように、事前の予測が難しく、短時間で状況が悪化する災害では、広域避難が間に合わないことも考えられます。そこで、次の2点について質問しました。

局地的豪雨のとき、区民はどう避難すればよいのか

台風のように事前に進路を予測できる災害とは異なり、局地的豪雨は突然発生することがあります。こうした場合に、江戸川区はどのような態勢で対応し、区民の安全を守るのか。また、道路冠水や内水氾濫の恐れがある場合に、区民にどのような避難行動を促すのか、区の考えを伺いました。

首都高速道路を緊急的な垂直避難先として活用できないか

江戸川区は、陸地の約7割がゼロメートル地帯です。大規模水害では広域避難が原則ですが、さまざまな事情で区外へ避難できない方や、避難が間に合わない方が出る可能性があります。区内には首都高速7号小松川線や中央環状線が走っており、出入口のスロープも点在しています。そこで、大規模水害時に逃げ遅れた方の命を守るため、首都高速道路を緊急的な垂直避難先として活用できないか、区の考えを伺いました。

区の回答

局地的豪雨では、状況に応じて避難施設を開設

区からは、台風のように事前に大雨が予想される場合だけでなく、予測が難しい局地的な大雨や線状降水帯についても、気象予報や雨雲の動き、近隣地域の降水状況などを確認し、必要に応じて災害対策本部を設置して対応しているとの答弁がありました。短時間の大雨の場合には、

・日中は、開館している区民施設
・夜間は、区役所本庁舎や各区民館など

を自主避難施設として開設します。また、大雨が長時間続く場合には、小・中学校や都立高校などを退避施設として開設するとのことです。さらに、自宅にとどまることが安全な場合には、自宅の上の階へ移動する「垂直避難」も、安全な場所への避難の一つになるとの回答がありました。

首都高速は、すでに緊急時の避難手段として検討中

首都高速道路の活用については、2023年4月に東京都、江東5区、東日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社の間で協力協定が締結されています。大規模水害時に、何らかの事情で広域避難ができず区内に残った方を対象に、一定の条件のもと、高速道路の高架部を活用する仕組みです。

具体的には、高速道路の出入口から徒歩で高架上へ上がり、道路上で待機しているバスに乗車し、浸水区域外へ避難することが想定されています。現在も関係者による机上訓練が毎年行われており、安全に高速道路を活用して避難できるよう検討が続けられています。区からは、「逃げ遅れた方の命を守る緊急的なセーフティネットとして、実効性を高めていきたい」との答弁がありました。

きもと麻由の見解

今回の質問を通じて改めて見えてきたのは、区が推進している、大規模水害を想定した「広域避難」だけでは対応しきれない、局地的豪雨などの都市型水害があるということです。台風や高潮のように、ある程度事前に予測しながら避難する災害と、短時間で急激に状況が悪化する局地的豪雨とでは、必要となる対応も避難の考え方も異なります。

区では、自主避難施設や退避施設の開設、自宅上階への垂直避難など、さまざまな対応を行うことが確認できました。しかし、こうした制度は、区民の皆さんに知られ、実際に利用できて初めて意味を持ちます。特に局地的豪雨については、「どのような状況になったら、どこへ、どのように避難すればよいのか」が分かる、より具体的で分かりやすい情報発信が必要だと考えます。

首都高速道路の活用については、緊急時の避難手段として実際に活用できる仕組みがあると確認できたこと自体、大きな前進だと受け止めています。今後は、実際の災害時に確実に機能するよう、関係機関との連携や訓練、区民への周知をさらに進め、逃げ遅れた方の命を守る「最後のセーフティネット」として、実効性を高めていきたいと考えています。

江戸川区の公式ページに「内水氾濫の想定区域図」や内水氾濫の被害を減らすために準備しておくべきことが掲載されていますので、こちらもぜひご確認ください。

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